白隠禅師展に行って参りました

渋谷のBunkamura Museumで開催されている展覧会
白隠展 HAKUIN 禅画に込めたメッセージ
を見てきました。

hakuin_selfportrait 白隠の自画像

白隠慧鶴(はくいんえかく1685~1768)という禅宗の仏教僧でして、特別な思い入れがあります。
私は仏教や儒教は、キリスト教やイスラム教などの宗教よりも『倫理学』に近いと考えてます。

白隠はかなり情熱的に布教してた人で、生き方に熱いものを感じます。
面白かったのは、彼はダルマさんを度々描いてます。
以下は40代のときに描いたダルマです。

daruma_40

出っ歯で、卑屈な目つきです。
技巧を凝らして、繊細な描き方をしてます。
これに対し、以下は80代で描いたダルマの絵。

daruma_80

技巧を放棄して、好きなように描いてます。
「意図が伝われば良いよ~」とばかりに、開き直ってる感さえ出てます。
こういう年をとって心境が変化する様を、禅画から伺えるのも興味深い点でした。

他にも、弟子に与えた絵に

「どんな事を言おうが、修行して悟りを開かなければ、無駄口になってしまうぞ 
─ さる所の八十二歳のおやぢより」

という意味のことが書かれていて、白隠のおちゃめな性格が出てます。


最後に、好きなエピソードをご紹介します。

ある時、ある女性がこっそり子供を産みます。
両親に言いづらかった女性は、両親は白隠の信者で大ファンだから、白隠の子供ということにしたら許してくれるだろう、と考えました。
その旨を親に告げると、案の定激怒し、白隠の所に行って「あんたが責任を取って育てろ」と子供を押しつけます。

白隠は顔色を変えず、弁解もせず、それ以来赤ちゃんにもらい乳をして、民家を渡り歩く毎日。
当然、今まで高潔な禅僧として知られていた白隠の評判はガタ落ちです。
この有様を見た女性はたまらず、両親に嘘を言った旨を打ち明けます。
両親は驚き、白隠にスライディング土下座して、子供を引き取ります。

女性が真実を打ち明けたからよかったようなものの、もし一生黙っていたら、白隠は好色な僧だとのレッテルを貼られたままだったでしょう。

自分の心がしっかりしてるなら、世間の評判や、人からどう思われようと構わない。
この猛烈に自分指向な心が、白隠の魅力ですね。

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No title

非常に面白い、いや興味がありますな。
自分は文化的なことに対して全く無知なのですが、面白いモノや人に対してはこう好奇心が働きます。
最近美術に関心を持ち始めたのもありますが、やっぱりその裏の思いや哲学に惹かれるのですよ~
そう考えると時代の背景とかも勉強せねばと焦り始めてどっちつかずの飲まず喰わずにww
勉強しますw

Re: No title

> 被告人A

美術史や歴史学や科学が味気なくなるのは、人間ドラマが省略されがちっていうのも原因の一つなんですよね。
そういったドラマを、躍動感を持って伝えてくれる本の著者を見つけると良いですよ。

最近夢中で呼んだのが、サイモン・シンという人の著作です。
この人は量子物理学の博士号を取ったあとBBCテレビ局に入社して、一般向けの科学ドキュメンタリーを製作してた人です。現在は作家で、科学啓蒙書を書いてます。
難しい概念を面白く伝える天才なんですね。
この方の著作はどれも面白いのですが、「フェルマーの最終定理」は寝食を忘れて読みました。
興味があれば是非!
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主に海外のアドベンチャーゲームを実況プレイしてます。
ゲームも映画も小説も、実在感の感じられる重厚な作品が好きです。

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